会社設立時からの経験を基に、経営者の資質などを語った木村隆夫社長=佐賀市のガーデンテラス佐賀(マリトピア)

 人工知能(AI)を活用したシステム開発を手掛ける木村情報技術(佐賀市)の木村隆夫社長が5日、佐賀市で開かれた起業・創業者向けのセミナーで講演した。大手製薬会社勤務を経て独立し、3年目で黒字転換した自らの経験を振り返り、「努力する姿は誰かがきっと見てくれている」と継続の大切さを訴えた。

 2005年、製薬会社時代に約10年間勤務した佐賀市でITベンチャーの木村情報技術を立ち上げた。県などの支援を受けて、製薬会社が行う医療関係の講演をインターネット配信するシステムを構築した。

 技術革新の変化を捉え、数年前からAI事業に軸足を移した。米IBMのAIワトソンを使った製薬会社のコールセンター支援システムなどを開発。先進的な技術を市場に投入し、17年6月期の売上高は19億4千万円と過去最高を更新した。

 医療分野に特化した事業展開は、支援者の助言がきっかけという。創業後の2年間で3400万円の赤字を計上。事業計画を何度も見直し、3年目で黒字を達成した。木村社長は展示会で顧客の声に耳を傾け、地道に信頼を得ていく大切さを説き、「努力は誰かが見ている。3年間は継続して頑張って」と呼び掛けた。

 ITの普及などで新しい領域が広がる一方、環境の変化は目まぐるしい。経営者に求められる資質を「構想を具現化するスピード」と指摘、過去にとらわれず市場の隙間を狙って挑戦を続けていくよう促した。

 セミナーは佐賀銀行、日本政策金融公庫などが開き、約80人が参加した。県内の起業家らによるパネル討論もあった。

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