九州電力玄海原発3、4号機(東松浦郡玄海町)を巡り、佐賀など九州・山口の住民らが再稼働差し止めを求めている仮処分申し立てで、佐賀地裁(立川毅裁判長)は、20日に可否の決定を出すと、住民側と九電側へ6日に通知した。阿蘇カルデラが原発に及ぼす影響についても佐賀地裁として初めて判断する。

 審理では、耐震設計の目安になる地震の揺れ「基準地震動」や過酷事故対策、避難計画の実効性が争点になった。原発から約130キロ離れた阿蘇カルデラの危険性も争われ、住民側は「噴火の予知は極めて困難で、重大事故の危険性は除去できない」と主張、九電側は「原発の運用期間中に破局的噴火を起こす可能性は極めて低い」と反論した。

 仮処分は2017年9月に審尋を終えていたが、広島高裁が同年12月、阿蘇カルデラの危険性を理由に、四国電力伊方原発3号機(愛媛県)の運転差し止めを認める仮処分決定をしたため、住民側が審理再開を要求。双方が火山を巡る追加主張や反論の書面を提出した。

 住民側は「原発なくそう!九州玄海訴訟」(長谷川照原告団長)に加わっている。玄海原発の差し止めを巡って立川裁判長は、別団体の仮処分申し立てを昨年6月に却下している。

 3、4号機は17年1月、原子力規制委員会による新規制基準の適合性審査に合格し、山口祥義佐賀県知事と岸本英雄玄海町長が再稼働に同意した。3号機は今月23日にも再稼働する見通し。

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