玄海原発=佐賀県東松浦郡玄海町

 九州電力玄海原発を抱える玄海町議会が、原子力発電所の新増設や建て替え(リプレース)を国のエネルギー基本計画に明記するよう求める意見書案を3月議会に提案することが5日、分かった。19日の本会議で可決されれば、政府に提出する。国の原発施策を後押しする形で、反対派不在の議会は原発推進の動きを加速させる。

 商工団体などでつくる原子力国民会議(本部東京)から2月下旬、町議会に請願が出された。国は基本計画で、電源構成に占める原発比率を20~22%にまで高める方針だが、請願書は現状での達成を「困難」とし、原発立地自治体から新増設などを国に求めるよう呼び掛けている。

 町議会総務文教委員会(5人)はこの日、「請願書の内容は妥当」として全会一致で採択した。全議員10人の中に原発反対の議員はおらず、請願を受けた意見書も可決する見通し。

 玄海原発は3号機が3月23日にも、4号機も5月に再稼働する予定。1号機は廃炉作業が進み、2021年に運転40年を迎える2号機は存廃の判断が迫る。山口祥義知事は昨年の再稼働同意の際、新増設については「同意するつもりはない」と明言。岸本英雄町長は昨年12月議会で「(基本計画の達成のためには)リプレースは強い選択肢になるのでは」と述べていた。

 町内で原発に反対する農業青木一さん(80)は「新しく造る話よりも、使用済み核燃料の処理の議論が先ではないか」と批判した。

このエントリーをはてなブックマークに追加