外国人と共に暮らす嬉野市のあり方について意見を交わす参加者=嬉野市公会堂

 多文化共生のまちづくりを考える講座が4日、嬉野市公会堂であった。市内外から日本人や外国人約50人が参加し、講演会やシンポジウム、ワークショップを通して、訪日客や在住外国人とともに暮らせる嬉野のあり方を探った。

 ダイバーシティ研究所の田村太郎代表理事は講演で、多文化共生の基本的な考え方を説明した。阪神淡路大震災をきっかけに、田村代表理事が新たに打ち出した多文化共生の概念について、「違いを受け入れ、外国人も日本人も共に変化し、みんなで新しい地域をつくること」と紹介。日本でコミュニケーションに困難を覚える訪日客が多いことなどから、「ホテルのフロントに外国人を置くなど、外国人も担い手として活躍できる地域づくりを」と呼び掛けた。

 また参加者によるワークショップでは、「安心・安全な街=また来たい、今後住みたい街」をテーマに、外国人が佐賀や嬉野で困ったことや、住民が外国人と接する上で困ったこと、またそれぞれの問題を解決するアイデアを出し合った。

 その中では「道案内が伝えられない」「ベジタリアンへの対応」「ごみ出しのルールが難しい」などの課題に対し、「情報コーナーは漢字ではなく、『i』マークで」「日常生活の困りごとに対応してくれる外国人向けの窓口が行政にあれば」などの案が出ていた。

 県が多文化共生を目的に市町と共催する講座の一環で開かれた。嬉野市では昨年12月から、嬉野医療センターがインドネシアの看護師2人を受け入れていることを契機に、毎月2回の日本語会話教室を開くなど、多文化共生の取り組みを始めた。

 うれしの温泉観光課は「市内に暮らす外国人のニーズや、外国人との交流を求めている人材を把握してまちづくりに生かし、最終的には外国人観光客のさらなる増加につなげたい」としている。

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