佐賀県は新年度から犯罪に巻き込まれた被害者が弁護士から無料で法律相談を受けられる支援制度を創設する方針を決めた。県や県内全20市町に犯罪被害者支援条例が整備されて行政の施策が進む中、県弁護士会とも連携してサポートを充実させる。同様の取り組みは全国的に珍しく、九州では初めて。

 支援の対象は殺人や傷害、性犯罪など身体的な被害を受けた人やその家族。被害回復に向けての法的手続きなど法律問題全般について2回まで無料で相談を受けられる。通常は弁護士との1~2回の相談で今後の対応の見通しが立つケースが多いという。

 県は昨年4月施行の「犯罪被害者等支援条例」に伴う推進計画作りの中で課題や望ましい施策を検討した。法律知識のない被害者が加害者側の弁護士と示談交渉などを直接行うケースがあることも考慮して支援制度を決めた。くらしの安全安心課は「被害者が置き去りにされないよう寄り添う施策の一環であり、支援を通して暮らしやすいまちづくりにもつながる」とする。

 制度創設に伴う事業費138万円を盛り込んだ新年度一般会計当初予算案を2月定例県議会に提案している。県は新年度から警察や市町、被害者支援団体などとの連携を強化するためのコーディネーターの配置や市町職員が対象の講座の開催、ボランティアの養成などにも取り組む。

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