国営諫早湾干拓事業(長崎県)の潮受け堤防で2日、堤防内の調整池の淡水約152万3千トンが諫早湾に排水された。農林水産省九州農政局は「排水門の開閉を点検するため」としている。佐賀県有明海漁協は有明海の漁場環境が悪化する恐れがあるとして、必要な場合を除き100万トンを超える大量の排水をしないよう求めている。

 堤防には北部排水門と南部排水門が設置され、長崎県が管理する。九州農政局によると、北部排水門の六つの門のうち一つで全開門した後に閉める点検を約2時間行い、その間に排水された。全開門による点検は全ての門で1年に1回以上実施しているという。19日にも予定されている。

 佐賀県西南部地区の漁協関係者は「網上げも始まっているが、先日の雨で一部のノリ漁場が色落ちから回復していただけに、排水を知った漁業者から心配の声が上がった」と話した。

 排水を巡っては、昨年11月に800万トン超が一度に行われ、斎藤健農相が有明海を視察した際に問題提起された。その後、100万トンを超える排水は昨年12月と1月に1回ずつあった。

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