豊田陽平

 「5年連続15得点以上」という前人未踏の大記録に挑んだサガン鳥栖のエース、FW豊田陽平。偉業達成はならなかったが、13ゴールはチームで断然トップ。今季も絶対的なエースの地位に揺るぎはなかった。

 「後半戦がよかったんじゃない。前半戦が悪すぎた」。今季を振り返り、豊田は言い切る。4年連続となる開幕戦ゴールで「出だしはよかった」。しかし、前半戦は終わってみれば5得点。「仕留める自信はあったが、ボールを呼び込めない。歯がゆい気持ちがあった」。チーム全体でも点を取れずに勝利から遠のき、「降格するチームが陥る負のスパイラルを強く感じた」という。

 それでも、熱い指導を続けるフィッカデンティ監督を信じ続けた。そして「ぶれずに一貫してやることができた」ことで苦境を乗り越えた。後半戦のゴールの積み上げは「間違いなくチームの調子が上向いて、攻撃に費やせる時間が長くなった」からだという。

 鳥栖在籍7年目のシーズンを終え、J1昇格から5年間で積み上げた得点は83。不動のエースとしてチームをけん引するが、「一人で取ったゴールはない。鳥栖にいたからこそ獲得できたゴール数」と謙遜する。「来たときからずっと応援してもらっている」とサポーターに感謝し、「2011年に昇格を果たした。次はタイトルという恩返しを」と力を込める。

 周囲の視線が「J1残留」から「J1で優勝」に変わってきていることを感じているという豊田。「そこにしっかりと応えられるように、何かを残して去って行きたい」。早々に来季の契約を更新した鳥栖のエースはこれからも挑戦し続けていく。

=2016サガン鳥栖・戦いの軌跡=

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