本丸南側の石垣の解体時に見つかった直径9センチ、長さ約1メートルのつる植物の根=唐津城(提供写真)

 唐津市教育委員会は27日、唐津城の石垣の一部で、隙間から侵入したつる性植物の根が内部構造にダメージを与えていたと発表した。石垣解体・再築時の調査で「全国的にもまれな状況を確認した」としている。

 石垣の内部は、外側よりも小さな石が並ぶ「栗石層」、その奥に「盛り土層」がある。栗石に隙間があることで、排水したり、地震の揺れを吸収したりする。だが本丸南側の一部で、栗石の隙間に盛り土が入り込み、目詰まりしていた。

 目詰まり範囲には、腐食したつる性植物の根が多く見つかった。大きいもので直径6~9センチ。市内でよく見るつる性植物「オオイタビ」で、1950年代以降に繁茂したものと特定した。

 目詰まり範囲のすぐ上部の盛り土層には、約400年前の築城時の瓦が堆積していた。瓦堆積層は緩やかに傾斜し、そこを介して浸透雨水が集まり、栗石層と盛り土層の境界付近が水分を含み、植物がこの水分を求めて根を張り、根自体が水の通り道にもなった。さらに唐津城では盛り土に流出しやすい海砂を利用していたこともあり、目詰まりしていたと分析した。

 再築前に確認していた石垣の膨らみへの影響は明確ではなく、市教委は「経年劣化などいろんな要因が考えられる」としている。

このエントリーをはてなブックマークに追加