売茶翁の顕彰碑と「肥前通仙亭」

 煎茶の祖といわれる高遊外売茶翁(1675~1763)は、佐賀の蓮池に生まれ、12歳で禅宗の僧になった。60歳を過ぎ、高僧でありながら京都・鴨川のほとりなどで茶を施しながら、禅を説き清談した。文人たちに尊敬の念を込め「売茶翁さん」と呼ばれ、江戸中期の京都文化の中心にいた。

 地元の誇りとして功績を伝えようと「NPO法人高遊外売茶翁顕彰会」(川本喜美子会長)が2004年に発足した頃、売茶翁は「知る人ぞ知る」存在でしかなかった。佐賀市松原に活動の拠点となる「肥前通仙亭」ができ、会員10名が交代でおもてなしをしている。煎茶体験や、佐賀に伝わる茶の文化や翁にまつわる資料が展示され、会員から説明を受けることができる。学識経験者の講演や文人茶会などイベントも開いている。

 生誕300年でブレイクした絵師・伊藤若冲(じゃくちゅう)が、翁を尊敬したということで、追い風になったとのこと。

 「今では、売茶翁は佐賀でも認知され、訪れる人も多くなりました。全国から情報を集め、発信していく役目をして行きたい」と代表の川本さん。埋もれた人を掘り起し、活動することが活気ある町つくりに欠かせないようだ。連絡先は肥前通仙亭、電話0952(65)2152。(地域リポーター・上原和恵=佐賀市)

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