保育所の「不足数」が千人を超える自治体と不足がなかった自治体

 今春から認可保育所に入るための1次選考で落ちた0~2歳児が、政令市など66自治体で約3万5千人だったことが24日、共同通信の調査で分かった。回答した自治体の9割で受け入れ枠が不足しており、依然「落選」が相次ぐ。昨年政府が打ち出した幼児教育無償化を見越した申し込みや、増え続ける共働き家庭のニーズに追いつけず、厳しい状況が続く。

 一方、大規模な施設整備を実施し不足数を減らした自治体も目立ち、近年続く待機児童問題に改善の兆しも見られた。

 調査対象は東京23区と政令市に加え、昨年4月時点の待機児童数が100人以上の計87市区町村。待機児童の大半を占める0~2歳児の認可保育所などへの4月入所1次申込数と受け入れ枠を尋ね、66自治体から回答を得た。

 申込数は計17万4974人、受け入れ枠は計14万28人で、「倍率」は1・25倍。不足数が最も多かったのは川崎市の3259人。札幌市、さいたま市、東京都品川区、江東区、世田谷区、港区、横浜市、大阪市、岡山市が千人以上不足していた。89%の自治体で枠が足りていなかった。

 一方、新潟市、静岡市、熊本市など7市は受け入れ枠が申込数を上回った。前年の状況を回答した58自治体の申込数は全体で1695人増えたのに対し、受け入れ枠は7904人増加。前年より不足数を減らした自治体は8割近くに上った。保育所の増設などを積極的に進めたためとみられる。

 一部の自治体からは、自宅から通いやすい保育所に入れないなど、ニーズに合った施設整備までには至っていないとの声も聞かれた。幼児教育無償化の方針については「賛成」「どちらかというと賛成」が回答した自治体の約8割を占めたが、その多くが「財政負担は全額国がもつべきだ」などと条件をつけ、保育需要の高まりも懸念した。

 厚生労働省が公表した昨年4月時点の待機児童数は約2万6千人だが、対象や集計方法は異なるため単純比較はできない。今回の調査対象の自治体には、全国の待機児童の6割程度がいた。

 1次選考で落ちた保護者は辞退による空きを待つほか、認可外保育所などを探さなければならなくなる。

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