岸田文雄政調会長(中央)に九州新幹線長崎ルート全線フル規格化に向けた要望書を手渡す長崎県の中村法道知事=東京・永田町の自民党本部

 長崎県の中村法道知事や経済団体の代表らが22日、自民党本部や国土交通省などを訪れ、九州新幹線長崎ルートの全線フル規格化による整備を要望した。国が3月中に整備方式ごとの投資効果の試算をまとめるのを前に、長崎県側の動きが活発になっている。

 要望は長崎県議会、沿線市長らが参加した。自民党本部では整備方針を決める与党プロジェクトチームの座長を務める岸田文雄政調会長、長崎ルート検討委の委員長を務める山本幸三衆院議員らが応対した。岸田氏らは「長崎の気持ちは十分、分かった。今後検討していく」と話したという。

 要望書では、長崎ルートの全線フル規格化に加え、JR佐世保線の長崎ルートへの直通運行も視野に入れた輸送改善の支援、整備新幹線建設に伴う地方公共団体の建設費負担の軽減に向けた制度の充実を求めた。中村知事は「開業効果を最大限高めるため、県の考えを理解していただく必要がある」と話した。

 長崎ルートを巡っては、導入予定のフリーゲージトレインの開発が難航し、国交省がフル規格と在来線の幅を広げるミニ新幹線を含め、年度内に各方式の投資効果に関し検討結果をまとめるとしている。佐賀県の山口祥義知事は追加の実質負担が800億円に上るという試算から「全線フル規格化は現実的ではない」と表明している。

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