鹿児島県の種子島宇宙センターで公開されたこうのとり6号機=10月

 国際宇宙ステーションに物資を運ぶ無人補給機「こうのとり」6号機が9日、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられる。積み荷は宇宙飛行士の食料や飲み水のほか、大学や企業が開発した超小型衛星7個や、ステーションの運用に必須の日本製電池による新型バッテリーなど盛りだくさん。計5.9トンの多彩な荷物を届ける。

 目玉の一つは超小型衛星だ。ステーション到着後、本年度中に日本実験棟きぼうから宇宙に放出する。1辺10センチの立方体から1辺最大30センチの直方体など形状はさまざま。狙いもユニークだ。

 中島田鉄工所(福岡県)と東北大が手掛けた「FREEDOM」は、運用を終えた衛星を宇宙ごみにしないよう、大気圏に早く突入させて燃やすための方法を確認する。

 衛星は減速すると軌道の高度が下がる。FREEDOMは宇宙放出後に1.5メートル四方の薄膜を広げ、わずかにある大気による抵抗を大きくして減速。大気圏突入まで通常3カ月から1年かかるのを約1カ月に短縮する。

 東京大と日本大の「EGG」はガスの圧力で傘状の布を展開して減速させる。将来、薄い大気がある火星への着陸機に応用することを目指す。

 一方で、衛星の軌道を維持するための実験も行われる。九州工業大とシンガポールの南洋工科大が開発した「AOBA-Velox(3)」は、地上からの無線で電気推進機を動かし、大気抵抗による自然な高度低下を抑えることを試みる。

 今回は、ステーション用の新型バッテリー6個も搭載する。日本製のリチウムイオン電池を束ねたもので、ステーションの基盤設備に日本製品が導入されるのは初めて。

 他にも飛行士の生命維持に必須の二酸化炭素除去装置の部品や、飲み水として種子島の水600リットル、国産の生鮮食品などを送り届ける。【共同】

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