落合孝之氏

 少子高齢化が進み、労働人口の減少、長時間労働、老老介護など、現代日本はさまざまな問題を抱えている。高度成長期に造られた社会インフラが老朽化する一方、異常気象によって自然災害が頻発している。こうした問題を解決する手段として、IoTが注目されている。

 IoT普及の壁とされてきたコストに関しては解決しそうだ。比較的広範囲をカバーして、低コスト、低消費電力で運用できる無線通信技術「ローパワーワイドエリア(LPWA)」が登場してきたからだ。

 通信速度は従来より遅いものの、電力消費量は格段に少ない。さまざまなソフトを盛り込んだ大容量のデータを扱うスマートフォンは高性能が求められるが、機能を絞り込んだIoTには必要ない。現在はゲリラ豪雨対策のためのマンホール内の水位監視、除雪車両の位置情報管理などで実証実験が進められている。

 沖縄の観光地では、ごみ収集の効率化がIoTで進められている。ごみ箱にセンサーが付けられ、8割近くたまったら、自治体などに通知されるようになっている。こうした技術が確立すれば、全国で収集コストを抑えることにつながるはずだ。

 IoTによって、ビジネスは一気に変わっていくだろう。不確実で不透明な時代だからこそ、顧客に話を聞きながら開発したい。通信会社というだけでなく、いろんな目線からビジネスを考えるように私たちも変化している。

このエントリーをはてなブックマークに追加