二酸化炭素(CO2)の販売収入が当初計画を大幅に下回っている佐賀市のバイオマス事業で、市は新年度の収入について当初計画の5・9%にとどまる364万円と見込んでいることが21日、分かった。事業初年度から3年連続で当初計画を大幅に下回る見通しになっている。

 事業開始直前の2015年度に市が作成した収支計画書によると、18年度は6120万円の売却収入を見込んでいた。一方、27日開会の市議会に提案する18年度一般会計当初予算案には、収入額として100トン分の364万円を計上した。

 市は、清掃工場(高木瀬町)発生のCO2を、隣接する藻類培養企業1社に1キロ当たり36・4円で売却している。供給先の企業が培養環境を整える状況が続いたことから、初年度の販売実績は24万円(目標の3%)だった。2年目の17年度も施設改修などで需要が伸びず、収入は110万円(目標の9%)にとどまるとみており、2月補正予算案で1145万円減額する。

 設備改修は現在も続いており、本年度中に需要が大幅に増える見込みはないという。装置は1日5トンの回収を続けているため、回収したCO2の多くは空気中に放出している。清掃工場北側には、培養拠点20ヘクタールの造成計画が進んでいる。

 市はCO2分離回収装置の導入に14億5千万円(うち国補助金5億円)をかけ、当初計画では維持管理費を含め17年間の売却収入で賄うことになっている。

 市議会には新たな収支計画を求める意見もあるが、市環境部は「企業側の培養状況を見極める必要がある」として、早期の修正は困難とみる。需要増につなげるため、市は他の企業誘致も探っている。

 市環境部は藻類を原材料としたハンドクリームなど製品化の動きも出てきていると強調した上で、「企業の設備改修後は一定の需要が見込める。バイオマスはCO2削減や産業集積など、地球環境と地域の経済雇用に寄与する事業で、全力で取り組んでいく」としている。

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