国旗や民族衣装、花、不死鳥などをモチーフに児童が描いた図案

国旗の青と黄色や星、桜をモチーフに着物の図案を描く児童=1月30日、佐志小

児童の絵を参考に図柄を話し合うプロジェクトデザイン部会のメンバー

 2020年の東京五輪に向け、参加196カ国・地域を表現した着物を作る「KIMONOプロジェクト」で、唐津市佐志小の6年生がボスニア・ヘルツェゴビナの図案を描き上げた。内戦で引き裂かれた民族の融和を託す青と黄の国旗、日本と同国をつなぐ桜の植樹などをモチーフに、平和と友好の願いを込めた。専門家らがデザインとして練り上げ、10月には色鮮やかな着物が完成する予定だ。

 6年1、2組の児童61人が植樹活動を行う厳木町出身で東京在住の伊藤登志子さん(73)の話を聞き、総合的な学習の時間を使って歴史や文化を調べ、イメージ画として仕上げた。

 ボスニアはギリシャ正教会系のセルビア、カトリック系のクロアチア、イスラム教のムスリムの3民族で構成されていること。20万人が犠牲になった内戦でサッカー場が共同墓地になったこと。そうした国情や歴史を学んだ上で、ボスニア原産のクリスマスローズや桜、フェニックス(不死鳥)を象徴として描いた。

 ネットで花や民族衣装を調べた双子の浦田芽生さん、るいさんは「今では争いはなく、どの民族も平等に暮らしていると聞き安心した」と話す。担任の中村元治教諭、川窪多恵教諭は「国名を聞いたことがあるという児童は数人だったが、国旗の色の意味などに気付く中で身近な国になったようだ」と一連の授業の意義を語る。

 児童の絵や同国大使館の助言を参考にプロジェクトデザイン部会が図柄を仕上げ、作家に発注する。部会の一員でもある同小の原口毅校長は「子どもたちに世界の人とつながっていこうという気持ちが感じられた」と言い、「さまざまな思いが詰まった着物の中に一部でも採用されたらうれしい」と話す。

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