銹瑠璃青磁釉蓮鷺文輪花三足皿(佐賀県立九州陶磁文化館所蔵/小荷田謙一氏寄贈、県教育委員会提供)

琴路神社の獅子舞(2017年撮影、県教育委員会提供)

中原遺跡出土木簡(県教育委員会提供)

 佐賀県文化財保護審議会は20日、初期伊万里後半段階の「銹瑠璃青磁釉蓮鷺文輪花三足皿(さびるりせいじゆうはすさぎもんりんかみつあしざら)」(県立九州陶磁文化館蔵)、唐津に東国防人(さきもり)が配置されたことを実証した「中原遺跡出土木簡と土師器相模型模倣杯(つき)」(県文化財調査研究資料室蔵)、360年以上受け継がれる神事「琴路(きんろ)神社の神幸祭行事」の3件を県重要文化財と重要無形民俗文化財に指定するよう答申した。

 三足皿は1640年代ごろに有田の山小屋窯で制作されたとみられ、5種類の釉薬で描かれた蓮と鷺は高い技術力がうかがえ、美術的価値も高く陶磁史で重要という。長年、東京国立博物館に寄託されていたが、2016年に所有者が県へ寄贈し、有田焼創業400年を記念した九州陶磁文化館の特別企画展で展示された。

 中原遺跡(唐津市)の木簡4点と杯1点は1999年度から2003年度の発掘調査で見つかった。「8号木簡」は、防人が任地で「戍人(じゅにん)」と呼ばれていたことを確認できる初めての資料であり、国内初の防人に関する出土文字資料として注目された。奈良時代後半、700年代後半のものとみられる。

 鹿島市の琴路神社の神幸祭行事は毎年11月2、3の両日に行われている。新宮神社と琴路神社間を行き来する「神幸行列」、佐賀南西部のみに見られる平らな面の獅子が舞い、天狗(てんぐ)が鉾(ほこ)を手にして舞う「獅子と剣突き」、みこしと争って鳥居をくぐった馬が社殿の周りを駆ける「馬かけ神事」がある。これまで祭の一部を文化財指定することはあったが、行事全体を一括して答申するのは初めて。担当者は「全国的に見てどれも珍しく、相互に関連し合って古来の形を残しているため」と説明する。

 3月29日の県教育委員会で指定されれば、県指定文化財は319件になる。

このエントリーをはてなブックマークに追加