「嬉野茶」をテーマに意見が交わされ、大勢の来場でにぎわったシンポジウム=嬉野市社会文化会館

 3月17日に開幕する「肥前さが幕末維新博覧会」のプレイベントとして、リレーシンポジウム第4弾「幕末・維新嬉野のチカラ」が18日、嬉野市社会文化会館リバティであった。品質の高さで全国的に知られる「嬉野茶」をテーマに、幕末・明治期の輸出品となった歴史を見直し、地場産業をリードする主力産業として振興策も探った。

 

 唐津、鳥栖、小城に続く最後の会場として開催。ゲストには同市出身の女優・三根梓さんを迎え、約250人が来場した。

 リードトークとして、女性史研究家の本馬恭子さんが、茶の歴史とともに幕末、嬉野茶を米国へ輸出した長崎の女性貿易商大浦慶について紹介した。明治初期には一時、輸出額第1位が茶となる経緯も合わせ、「嬉野茶があったが故に大浦は貿易を試み、それが近代日本の発展も支えた」とまとめた。

 パネル討議は本馬さんと三根さんをはじめ、嬉野茶農家の松尾俊一さんと、松尾さんと共に東京・渋谷に茶葉店を開いた丸若裕俊さんが登壇。嬉野茶のすぐれた風味やリラックス効果について共感する一方で、急須で入れた茶を飲む習慣が若い世代に根付かずに悩む業界の現状にも触れた。

 松尾さんはその中で「嬉野は小さい産地だからこそ、さまざまなシーンに合わせた茶づくりが可能」と指摘。丸若さんは大浦慶を例に挙げ、「前を向いて先進的なことをやる人と、手元、足元のことをしっかりやる人の関係性が重要」と、業界全体で意識を共有する必要性を呼び掛けた。

(後日詳報)

このエントリーをはてなブックマークに追加