政治的中立性や他教科との連携について意見を交わしたシンポジウム=佐賀市の佐賀北高校

 佐賀県内の高校で主権者教育を担当する教師を対象にした研修会が5日、佐賀市の佐賀北高で開かれた。大学教授や弁護士らによる実践発表、パネル討論などで、新たに選挙権を得た10代の政治への関心をいかに高めるか、教育現場の課題になっている政治的中立性とどう向き合うかを議論した。

 主権者教育の副教材の作成に携わった明治大学文学部の藤井剛特任教授と、福岡県弁護士会の春田久美子弁護士が実践報告した。藤井氏は、県議と高校生との意見交換会を定期的に開いている事例など、政治参加の成果を意識させる取り組みを発表、春田氏は、法教育の観点から身近な生活課題について生徒に考えさせる活動を紹介した。

 パネル討論では、政治的中立性への配慮をテーマに議論した。藤井氏は「中立だと立場によって見方が変わってしまう。『公平』という考え方をすれば分かりやすくなる」と述べ、春田氏は「特定の政党や候補者への投票を促す発言でなければセーフ。むしろ18歳選挙権の導入で、政治について自由に語れる時代が来た」と主張した。

 これに対し、公民を教える佐賀北高の森勝俊教諭は「日本の政治教育はまだスタートしたばかり。現場では思ったことがはっきり言えない状況がある」と指摘した。

 研修会は県教委と県高校公民部会が主催。藤井氏による公開授業もあった。

 ※16日付のオピニオン面で詳報します。

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