陸上自衛隊が目達原駐屯地のヘリの飛行を一部再開する方針について、墜落現場周辺の住民からは16日、「まだ早い」と困惑する声が上がった。一方、関係市町の首長からは「必要であれば飛ばすなとは言えない」と複雑な思いが漏れた。

 「事故は起きたばかりでしょ? まだ早い」。ヘリが墜落した神埼市千代田町の現場周辺に住む30代女性は飛行再開の方針に戸惑いを見せた。事故後、音に過敏になったといい「時間を置いてほしい」。現場付近の70代男性も「『ヘリがもし再び落ちてきたら』ということを考えてしまう」と不安な心境をこぼした。

 陸自は同日、神埼市と、駐屯地がある神埼郡吉野ヶ里町や三養基郡上峰町にも運用再開方針を伝えた。

 再開の理由について「ヘリの機能維持のため」などと説明を受けた松本茂幸神埼市長は、取材に「専門的なことは分からない。飛行に対して否定も肯定もできない」と述べた。ただ、住民の不安や懸念を踏まえ「墜落現場付近では飛ばないでほしい」と強調した。

 多良正裕吉野ヶ里町長は飛行再開に理解を示しつつ「住民の心情に配慮し、不安を解消する努力を」と話した。武広勇平上峰町長は再開の賛否には触れず「飛行ルート変更などの情報公開に力を入れてほしい」と求めた。

このエントリーをはてなブックマークに追加