安全に配慮した飛行ルートなどを要望した副島良彦副知事(左)=佐賀県庁

陸自ヘリの一部飛行再開を佐賀県に説明する西部方面総監の湯浅悟郎陸将(右)=佐賀県庁

 神埼市千代田町の民家に陸上自衛隊目達原駐屯地(神埼郡吉野ヶ里町)のAH64D戦闘ヘリコプターが墜落した事故で、陸自西部方面総監の湯浅悟郎陸将は16日、佐賀県の副島良彦副知事と面談し、同型機を除くヘリの飛行を22日に再開すると伝えた。墜落現場付近の飛行は避けると説明している。

 駐屯地のヘリは5日の事故後、被害状況の確認で6日午前まで飛行したが、その後は自粛しているという。AH64Dを除くヘリ約40機の飛行を再開する方針で、19日からホバリングを含む最終点検を実施するとしている。飛行ルートについて湯浅陸将は「墜落した場所周辺は避けることを考えている」と述べた。飛行を回避する期間は定めないとしている。自宅が焼失した被害者家族には14日に直接、飛行再開の考えを説明したと明かし「了解していただいた」と話した。

 飛行再開について湯浅陸将は、目達原駐屯地には防衛や災害派遣で情報収集を担う航空部隊があるほか、物資を集約する後方支援の機能もあると説明し、「任務遂行のため非常に大切な機能がある。早く従来の状態に戻す必要がある」との考えを示した。墜落機と同型機は、原因の究明や再発防止策が確立するまで引き続き運用を停止する。

 面談で副島副知事は、飛行ルートに関し「安全対策ができる分で最大限、工夫してほしい」と要望した。

 山口祥義知事は退庁時に報道陣の取材に応じ「ヘリ自体は国防や災害派遣などでしっかり活用されなければいけない」と飛行再開に理解を示した。一方で、事故の原因究明と再発防止の徹底、被害者家族らへの丁寧な対応を要望しており「これは徹底的に対応していただきたい」と注文した。

 陸自は捜索結果を巡り、墜落現場から最も離れた場所で、東に約1・2キロ離れた地点で部品を発見したと説明した。落下物はほぼ回収できたとして、約1千人態勢での捜索は終了する。住民からの情報提供については窓口を設置するとしている。

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