『イクバルの闘い』 フランチェスコ・ダダモ/作 荒瀬ゆみこ/訳 すずき出版

■児童労働の不当と闘う実話


 平和で豊かな日本にいると、遠く離(はな)れた世界の国で貧困(ひんこん)にあえぐ子どもたちがたくさんいることが想像(そうぞう)できないと思います。このお話は、そんな貧困からくる児童労働(ろうどう)の不当(ふとう)と闘(たたか)った勇気ある少年の実話をもとにして作られたものです。


 パキスタンでは、子供たちが親の借金(しゃっきん)のかたに売り買いされ、じゅうたん工場やレンガ工場で働かされています。狭(せま)い場所に閉じ込められ、ほとんど無給(むきゅう)で何年も働かされたりしています。


 そんな厳(きび)しい環境(かんきょう)の中でイクバルは、子供たちの生きる権利(けんり)のために闘い、子供たちを解放(かいほう)していきます。10歳で人権団体の助力により解放され、アメリカで「行動する青年賞」の奨学金(しょうがくきん)をもらい大学へ行く夢が広がりますが、その直後に何者かの銃弾(じゅうだん)に倒(たお)れてしまいます。


 世界にはこういう子供たちがまだまだたくさんいることを知り、子供たちが良い環境で楽しく過ごせるように、私たちに何ができるか考えさせられる一冊(さつ)です。(利用サービス課 陣内真智子)

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