伐採されたセンダンの木で制作した浮立面と作者の小森惠雲さん=鹿島市の木彫刻工房「杉彫」

 昨年伐採された鹿島高校の校門「赤門」そばのセンダンが1メートルを超す鹿島伝統の浮立面としてよみがえった。市内で工房を営む木彫師小森惠雲さん(66)が昨秋から制作、14日に同校に届けた。迫力のある表情で「魔よけ」の役割を果たすため、玄関に飾られた。

 鹿島高のセンダンは、県重要文化財「赤門」の袖塀へ浸食したため、伐採された。同窓会などを中心に扱いを検討し、伝統工芸品の制作を決めていた。

 巨大浮立面は高さ105センチ、幅60センチ、重さ約100キロ。木目を生かして、鋭くつり上がった目や額のしわを彫り上げた。小森さんは表面が硬い上に割れやすかったといい、「一本の木で作ったものでは最大。卒業式に間に合ってほっとした」と笑顔を見せた。

 生徒会の新貝雄輔さん(2年)は「りりしい目ときれいな線。大きくて驚いた」。矢野善紀同窓会長は「新たな命を吹き込んでもらった。伐採前と同様に、来校者を迎えられる」と感謝した。

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