個展で女面をはじめ多くの能面を展示している日髙和之さん=佐賀市の高伝寺前村岡屋ギャラリー

 鹿島市の日高和之さん(76)による能面展が13日、佐賀市の高伝寺前村岡屋ギャラリーで始まった。日高さんが教職を退いてから16年間で打った、女面を中心とした精巧な能面など35点が並ぶ。

 日高さんは退職後に打ち込めるものを探していたところ、能面の魅力を知り、中でも女面の美しさにひかれ制作を始めた。個展には、初々しい若い女性を表した「小面(こおもて)」をはじめ、「万媚(まんび)」「増女(ぞうおんな)」など、多くの女面が並ぶ。ミリ単位で目や鼻を彫ったり、細い面相筆を使って眉を丁寧に描くなど、一面一面から緻密な造形の美しさが感じられる。訪れた人たちは、能面を凝視しながら、精巧な技術に見入っていた。

 わずかな彫りの差などで表情はがらりと変わる。日高さんは表現する難しさを感じつつも、「名人が打った面に表情が少しでも近づいた時の喜びは何とも言えない」と、制作の楽しさを語った。

このエントリーをはてなブックマークに追加