Q.2年前に離婚したのですが最近、元妻が再婚しました。現在は養育費を支払っていますが、家計はギリギリです。妻の再婚を機に減額することは可能でしょうか。

 A.基本的には、離婚する際に取り決めた養育費の金額や支払期間を変更することはできません。

 ただし、養育費の金額などを決めた後になってから、その当時には予測できなかった事情の変更があった場合は、養育費を減額(もしくは増額)できる可能性があります。養育費の支払いは子どもが成人するまで続くのが一般です。その間、双方の経済的状況が変化する可能性は十分あるでしょう。

 養育費を減額できるケースの一つが、元妻の再婚相手が連れ子と「養子縁組」をした場合です。養子縁組をすることによって、実父だけではなく、法律上の父親(養親)、つまり再婚相手にも扶養義務が生じます。このような場合、裁判例では、養親の扶養義務が、実父の扶養義務に優先されるという解釈が示されています。

 このようなケースで、実父が「養親にも養育費の負担してもらいたい」と思えば、減額できる可能性があります。ただ、自動的に減額されるわけではないので、まずは当事者同士での話し合いが必要でしょう。話し合いで合意できない場合は、家庭裁判所に養育費減額の調停を起こす必要があります。

 養子縁組をした場合以外にも、養育費の減額が認められる場合もあります。例えば次のようなケースです。

・養育費を負担している親の失業や、転職によって収入が減った場合。

・養育費を負担している親が病気やけがをして医療費が大幅に増えた場合。

・養育費を負担している親が再婚して、再婚相手との間に子どもができた場合。

・養育費を負担している親が再婚し、再婚相手の扶養に入るなど経済的余裕ができた場合。

 逆に、養育費を増額請求できるのは「子どもを養育している親が失業した」「子どもが病気やけがで医療費が増大した」などの場合です。

 養育費の金額変更が認められるためには、相手方に減額・増額に応じられるだけの経済力があるかどうかがポイントになるでしょう。(弁護士 大和幸四郎 武雄市)

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