陸上自衛隊ヘリコプターの墜落現場近くの水路で、部品が沈んでいないか、ボートで捜索する自衛隊員=11日午前9時ごろ、神埼市千代田町

 神埼市千代田町の住宅に陸上自衛隊目達原駐屯地(神埼郡吉野ヶ里町)のAH64D戦闘ヘリコプターが墜落した事故で、小野寺五典防衛相は11日、焼失した住宅以外に、部品が民家の屋根を貫通するなど7件の被害を確認したと明らかにした。近くの幼稚園の遊具にも油が付着していた。陸自は被害が広範囲に及んでいる可能性があるとして、約1千人態勢で捜索している。 

 陸自の11日までのまとめによると、被害範囲はヘリが墜落した民家から半径約200メートルに集中している。家屋の被害では、部品が屋根を貫通したほか、雨どいなどの損傷があった。小屋のトタンが傷ついたり、倉庫に穴や割れが見つかったケースもあった。大立寺幼稚園にある遊具には油が付着していた。新たに判明した被害に関しては、けが人はいなかった。

 部品が屋根を貫通した民家は現場から数十メートルの距離にある。この家の男性によると、長さ30センチ程度の金属片が落ちてきたという。男性は「(事故時は)ヘリの落ちる音がとにかく大きかったので、自分の家に部品が落ちたことに気づかなかった」と振り返った。近くの別の男性は「事故が起きた時、屋根瓦が数枚溶けていた」と話し、被害がさらに拡大する可能性がある。

 事故を巡っては、墜落現場から離れた場所でも複数の部品が見つかっている。小野寺防衛相は報道陣に対し、空中で部品が外れて飛散した可能性が否定できないとした上で「細かい部品がまだあるかもしれない。地域の理解を得た上で捜索している」と説明した。被害を受けたとみられる箇所があれば「速やかに連絡をいただきたい」と述べた。

 陸自は落下物の捜索を拡大しており、11日は墜落したヘリが異常なく交信をした最後の地点から事故現場までの約8キロ、幅700メートルの範囲を調べた。周辺では自衛隊員が双眼鏡を使って落下物の有無を確認したり、ボートで水路の中を捜索したりした。

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