自身の犯罪被害を語り、支援への理解を呼び掛けた岡本真寿美さん=佐賀市の県警本部

 犯罪被害者支援への理解を深める会合が2日、佐賀市の県警本部で開かれ、20代で犯罪に巻き込まれて全身やけどを負った岡本真寿美さん(46)=長崎県佐世保市=が講演した。やけどに加え、社会の無理解や制度の壁で追い詰められた経験を振り返り、「今後の被害者にこんなつらい思いはさせたくない」と訴えた。

 岡本さんは22歳の頃、知らない男から逆恨みされ、ガソリンを全身に掛けられて火を付けられ、全身やけどの重傷を負った。殺人未遂の罪に問われた加害者の判決は懲役6年。「納得がいかなかった。私は入退院を繰り返し、痛みとかゆみ、後遺症で眠れない日々が続いた」と語った。

 仕事もできず、自治体からは「加害者が治療費を払うべき」と生活保護の支給を拒否され、困窮した。病院から四百数十万円の治療費を請求され、「『私は好きでこうなったわけじゃない』と言ったが、担当者からは『刑務所に行って加害者に請求してください』と言われた」と追い込まれた日々を振り返った。

 面接に落ち続けたが、昨年ある企業に就職。「24年ぶりに社会復帰した。問題も葛藤もあるが、負けずに一つ一つクリアしていけたらと思う」と述べた。会合は、犯罪被害者などの支援に向けた活動の一環。県警や県、市町などから約80人が参加した。

このエントリーをはてなブックマークに追加