小野寺五典防衛相に今後の捜索についての情報提供と共有を求めた松本茂幸神埼市長(中央)=神埼市役所

 小野寺五典防衛大臣は10日、陸上自衛隊の戦闘ヘリコプターの墜落事故現場になった佐賀県神埼市の市長に加え、ヘリが所属する目達原駐屯地が立地する神埼郡吉野ヶ里町と三養基郡上峰町の町長と面会した。3市町の首長はそれぞれ、住民に不安が広がっている現状を大臣に伝え、安全確保や情報公開の徹底を強く求めた。

 神埼市の松本茂幸市長は、5日の墜落事故発生直後から何度も現場に足を運び、被害に遭った家族との面会後には目を赤らめて「再発防止を」と繰り返し述べてきた。小野寺五典防衛相との会談では「一日も早く平穏な神埼市に戻していきたい」と強く訴えた。

 これまでの捜査状況の説明には、納得するような表情を浮かべた。ただ、ヘリから落下した部品が他にないか、約8キロに及ぶ飛行経路の捜索が今後も続くことについては「地域の住民は『まだ何か部品があるのか』と不安な気持ちになるはず。情報はしっかりと伝えてほしい」と懸念の払(ふっ)拭(しょく)に努めるように求めた。

 墜落したヘリには、エンジンや暗視装置に微量の放射性物質が使われていたため、陸自が専門部隊を派遣し、現場付近や機体の落下物があった場所で測定した。異常は確認されず、陸自は「人体に影響がない」と発表したが、松本市長は「風評(被害)的になることを極めて恐れている」と心情を明かした。

 「再発防止に努める」。会談中、何度も頭を深々と下げて陳謝した小野寺防衛相に対し、松本市長は「やれることはやる」と捜索への協力姿勢を示しつつ、一層の情報提供と共有を要請した。

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