「一人ぼっちではないですよ、と伝えたい」と話す食品提供のプロジェクトメンバー=佐賀市

 佐賀市立北川副小学校の学校運営協議会は12日、在校生のうち、生活が困窮している家庭を対象に食品を提供するプロジェクトを立ち上げる。仕入れで地元スーパーや菓子製造会社に協力を得るなどして、当面は2カ月に1回、5千円程度の品物に手書きのカードを添え、無料で贈る。支援を継続することで信頼関係を築き、地域がつながって支え合う仕組みづくりを目指す。

 

 「こどもおなか一杯便プロジェクト」と名付け、有志が運営する。既に校区内の全戸にチラシを配布し、7家庭が希望を申し出ている。将来的には月1回、支援できる体制を目指す。

 協議会によると、北川副小校区は、経済状況が厳しい家庭に給食費や学用品代を補助する就学援助制度で支給を受ける率が約20%と市内でも高い。「課題を抱える家庭を校区内で支えることができないだろうか」と手だてを探ってきた。

 東京都文京区が生活が厳しい家庭に定期的に食品を届けながら見守り、そのつながりからさまざまな支援につなげようと試みる「こども宅食」を参考にした。

 資金面は、協議会メンバーの寄付を中心に一般の人も加わり、約18万円を集めた。新年度以降は「ふるさと納税」のCSO指定枠に入り、その寄付金を運営費に充てる方針。

 厚生労働省によると「子どもの貧困率」は、2015年は13・9%。7人に1人の割合だが、「自分から助けを求めにくい」「生活に困っていることを知られたくない」という心情もある。そのため今回、申し込みにQRコードを使って匿名性を担保し、宅配も地域住民ではなく業者が行う。

 豊田英二会長(61)とプロジェクトを運営する事業部の大坪裕樹委員長(51)は「『一人じゃないよ』というメッセージを発信し、食品提供の枠にとらわれない活動にしたい」と意欲を示す。

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