模型列車を手に、鉄道仲間と談笑する田中伍夫さん=鳥栖市大正町の「門トス」

 旧佐賀屋ビル(鳥栖市大正町)の裏側にある、やや怪しげな階段を3階まで上ると、そこが「門トス」の入り口だ。恐る恐るドアを開けると、国鉄時代の帽子を手にした田中伍夫さんの満面の笑みがあった。

 市内唯一の鉄道専門カフェ。模型列車を走らせるための線路と精巧に作り込まれた街並みの模型(レイアウト)が広がっていて、列車がレールの継ぎ目を乗り越える「ゴトンゴトン」という音がリアルだ。

 レイアウトは実物の150分の1サイズ(線路幅9ミリ)と80分の1サイズ(16.5ミリ)の2種類で計10コース、1周5~12メートル。線路上には子どもに人気のドクターイエローや初代新幹線0系も。スイッチは気動車と電車の本物のコントローラーで運転士気分を味わえ、孫連れの国鉄OBや旅の途中の若者らも訪れる。

 子どものころ、毎日訪れていた機関区や操車場は広大で活気にあふれ、東京へ向かうブルートレインを憧れを持って見送った。東京から帰郷後、かつての面影が消えていくことを憂い、2015年に「鉄道ファンや鉄道OBの集いの場に」と開店させた。

 毎週土曜日の鉄道仲間が集う座談会では鉄道資料館を実現させようと盛り上がる。「あの壮大な姿を大型模型で復活させたなら、全国の鉄道ファンでにぎわうのになあ」(高井誠)

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