陸上自衛隊のAH64D戦闘ヘリの4枚の羽根をつなぐメインローターヘッド(中央)。上の丸形のものはレーダー(陸上自衛隊のウェブサイトから)

回収されるAH64D戦闘ヘリコプターのメインローターヘッド=8日午前10時9分、神埼市千代田町

 神埼市千代田町の住宅に陸上自衛隊目達原駐屯地(神埼郡吉野ヶ里町)のAH64D戦闘ヘリコプターが墜落した事故で、陸自は8日、羽根を回転軸に固定する「メインローター(主回転翼)ヘッド」を現場から回収し、一部が欠けている損壊状況を明らかにした。南東に約500メートル離れた水路で見つかった1枚の羽根の根元に残っていた部品が、ヘッドの一部という見解を示し、何らかの不具合でヘッド自体が飛行中に破損・分離した可能性が出てきた。

 山崎幸二陸上幕僚長は定例記者会見で「突然揚力を失って墜落する通常では考えられない事故だ」と述べ、空中でメインローターが破損した可能性を問われると「あると思うが、原因の予断はできない。全ての可能性を捉えて分析していきたい」と答えた。

 メインローターヘッドは中央に軸穴がある手裏剣のような形をしており、4カ所の突起のような先端部に1枚ずつ羽根を挟んで固定する仕組み。機体上部の回転軸に取り付けられ、エンジンの動力を羽根に伝える役割がある。事故は、交換直後の試験飛行で起きた。

 現場の住宅敷地内から発見されたメインローターヘッドは、突起部分の2カ所が欠けていた。水路で見つかった羽根の根元に残っていたヘッドの一部とみられる部品との接続部に異常はみられなかったが、部品の先には破損したような跡があった。

 陸自は8日、ヘッドの他にエンジンや機体の胴体などを駐屯地に搬出した。4枚の羽根のうち不明になっている1枚は現場の住宅敷地内にある可能性が出てきたが、特定には至っていない。

 関係者によると、小野寺五典防衛相は被害者らへの謝罪や見舞いのため10日に佐賀県を訪れ、11日に山口祥義知事と面談する方向で調整している。

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