「子ども映画プロジェクトin嬉野」の関係者向け上映会であいさつする子どもたち=嬉野市の分校カフェ「haruhi」

映画「子ども映画プロジェクトin嬉野」の一場面

映画を撮影する子どもたち(提供)

 県内の子どもたちが嬉野市を舞台に約半年間かけて製作したドキュメンタリー映画「子ども映画プロジェクトin嬉野」がこのほど完成した。関係者向けの試写会が4日、メインの舞台となった嬉野町吉田地区の春日分校跡を活用したカフェ「haruhi」であった。製作に携わった子どもたちは、仲間と協力する大切さのほか、地域の歴史や風景・産業の価値、それを守ろうとする人々の存在など、さまざまな気づきを語った。

 映画は昨年7月、応募した県内の子どもたち23人が作り始めた。中でも小学3年から中学1年までの13人が中心メンバーで、構成、撮影、編集など、ほぼ全てを自分たちでこなした。発起人で春日地区活性化委員会の中林正太代表(30)と、長崎を中心に活躍するフリーカメラマン牧嶋勝輝(まさき)さん(45)らがサポートした。

 子どもの憧れや夢を育む県の補助事業を活用。映画の内容を決めるため、カフェ周辺の地区や嬉野市内を子どもたちが散策するところから始まるドキュメンタリーで、地場産業の担い手への取材や、解体される古民家、耕作放棄地などの映像から、変わりゆく地域の現状も伝える。コミカルなショートムービーも挟みつつ、製作上の困難を通して子どもたちが大きく成長する様子も描かれる。

 最年長で、過去に個人で映画を製作した経験もある小城市の江口陽向(ひゅうが)さん(13)=三日月中1年=は、2学期以降は参加が難しくなったが、「その後も下の子たちが頑張って撮ってくれて、成長を感じた」と年下の活躍をたたえた。地元から参加した西山涼英(りょうえ)君(12)=吉田小6年=は「茶畑や梅林が荒れているなんてことは、映画を作るまで知らなかった。5年後には新幹線が通るので、みんなに嬉野を見てもらうための準備を何か手伝いたいと思うようになった」と大きな気づきを語った。

 中林さんは口出しを最小限に抑え、「これは何を伝えたいの?」などと聞くことで子どもたち自身に考えさせたという。「不安もあったが、想像していた以上に子どもたちの力はすごかった。子育てをする大人にこそ見てもらい、その可能性を感じてほしい」と太鼓判を押す。牧嶋さんも子どもたちの努力をたたえ、映像制作のプロとして「固定観念にとらわれない子どもたちから逆に気づかされることもあった」と感心する。

■24日、佐賀市 シアターシエマで上映会

 上映会も予定している。佐賀市のシアターシエマで24日午後2時半と5時半の2回。いずれも舞台あいさつがある。前売り券は1500円、当日は200円増(中学生以下はドリンク料のみ)。

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