水路から墜落した陸自ヘリのメインローターの羽根を引き揚げる隊員=7日午後4時30分、神埼市千代田町詫田

 陸上自衛隊目達原駐屯地(神埼郡吉野ヶ里町)のAH64D戦闘ヘリコプターが神埼市千代田町の住宅に墜落、炎上した事故で、陸自は7日、落下物の回収作業を本格化させた。現場に加え、東側2キロに作業範囲を広げ、機体の破片や部品が落ちていないか調べている。防衛省は、小野寺五典防衛相が近く佐賀県を訪れる方向で調整している。

 陸自西部方面総監部によると、羽根をつなぐ部品「メインローター(主回転翼)ヘッド」を7日までに現場の住宅敷地内で見つけた。4枚の羽根はいずれも外れた状態だった。メインローターヘッドは飛行直前に交換されており、この部品や整備に問題がなかったかを調べる。

 約7メートルの羽根は2枚が住宅敷地内で、別の1枚が現場から約500メートル離れた水路で発見された。残り1枚は見つかっていない。水路から見つかった羽根にはメインローターヘッドの一部が残っていた。

 陸自は現場を起点に南北1キロ、東に2キロの範囲を捜索対象にして、隊員約160人態勢で部品の回収作業を進めた。機体の座席や通信機材の一部を複数のトラックの荷台に積み込み、駐屯地に運んだ。水路の羽根も運び出した。現場の東1・7キロ地点では操縦手順書の一部が見つかった。

 墜落事故を巡っては、自民、公明両党の幹事長が7日に会談し、地域住民や関係者への謝罪、見舞いのため、小野寺防衛相が早期に現地入りする必要があるという認識を共有した。佐賀県の山口祥義知事と面談する方向で日程調整を進めている。調査について小野寺防衛相は7日の衆院予算委員会で「学識経験者や、機体整備技術を持つメーカーから技術的な意見を聴取することも大変重要だ」と説明した。

 神埼署によると、墜落現場で発見された高山啓希1等陸曹(26)と斉藤謙一2等陸佐(43)の死因は司法解剖の結果、いずれも全身打撲などによる外傷性ショックだった。墜落の衝撃が原因とみられる。

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