地区対抗の団体戦で激しい取組を見せる参加者=伊万里市二里町

■川東が4連覇

 12年に一度、申(さる)年に奉納される伝統行事「申相撲」が5日、伊万里市二里町であった。作井手(つくいで)公民館裏に設けた相撲場で、地区の名誉と意地をかけた団体戦が展開され、地元を応援する声が土俵に飛び交った。

 住民を災いから守るため、村の庄屋が1791年に同地区に建立した猿田彦大神の石碑にちなみ、申年の12月、最初の申の日に相撲を奉納している。

 神事や小学生の紅白相撲、申年生まれの赤ちゃんの取り上げ(土俵入り)などの後、成人男性の熱戦が開幕。地区対抗の団体戦には10チーム(各3人)が出場した。途中で雨脚が強まり、土俵がぬかるんで危険になったため、決勝トーナメントは中止。予選リーグの勝率をもとに「川東A」が4連覇を決めた。

 川東Aの大将で最高齢出場の田中啓三さん(62)は予選で2戦全勝し、V4に貢献。我が子より若い選手を豪快に投げ飛ばし、喝采を浴びた。3大会出場し、個人の対戦はいまだ無敗のまま。「もう厳しいかとも思ったが、まだ若い者に負けん」と笑みを浮かべ、周囲から「12年後(74歳)も現役で」と冷やかされた。

 個人戦は全て中止となった。吉永勉実行委員長(68)は「雨は残念だったが、何とか奉納できた。歴史をつなぎ、地域の絆を深めるという行事の趣旨は果たせたと思う」と語った。

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