自衛隊ヘリから落下したとみられるお守り。墜落現場から約800メートル離れた江口敏満さん方近くで見つかった=6日午前9時15分ごろ、神埼市千代田町詫田

墜落現場から少し離れた田畑に落下した陸自ヘリの一部=6日午前10時25分、神埼市千代田町

 雪が降り積もった田畑に、ほぼ真っすぐな軌跡を描くように部品が散乱していた。陸上自衛隊のAH64D戦闘ヘリコプターが佐賀県神埼市千代田町の住宅に墜落した事故から一夜明けた6日、被害状況が徐々に明らかになり、飛行経路を示すかのように約800メートルにわたって破片が散らばり、影響が広範囲に及んでいたことをあらわにした。機体の直撃で片側が押しつぶされた住宅では現場検証が続いた。

 「昨日のヘリコプター事故による部品等を発見した場合は、触らずに神埼警察署に連絡してください」。焦げ臭さが現場に残る午前7時10分ごろ、防災行政無線が鳴り響いた。

 現場検証はそれから20分後、陸自と佐賀県警、消防の計約180人態勢で始まった。周辺の家々への聞き込みに出勤前の住民らが応じ、見つかった機体の破片や部品が運び出された。

 現場周辺には田畑が広がる。1メートルを超す装甲の破片、金属製の部品、割れたガラス、燃えかす-。こうした残骸が現場から東方向に散乱していた。メインローターの羽根とみられる大型部品も国道264号脇の水路に横たわっていた。

 農業を営む吉田洋太郎さん(74)は「(自分の)田んぼに落ちとる破片は10個て言わんくらい」と量の多さに驚く。現場から数百メートル離れたあぜにも幅1メートルほどの破片が落ちており、「事故があった時間帯は大体この辺りで作業をしている。昨日はたまたま用事でいなかった。いつも通りなら危なかった」と振り返る。

現場から800mに隊のお守りも

 現場から800メートル近く離れた民家のそばには、お守りも落ちていた。「ニュースを見て、ヘリが落としたものではとピンときた」。航空業務の安全を祈る櫛田宮のもので「第三対戦車ヘリコプター隊」と記されている。住人の江口敏満さん(71)が事故直後の5日午後5時ごろに見つけた。

 死亡が確認された隊員は20代と40代。「まだ若いのに…」。お守りは知人を通して、農道で待機していた自衛隊員に渡した。

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