陸上自衛隊のAH64D戦闘ヘリコプターが墜落した住宅。左側赤丸内に機体の一部=神埼市千代田町(2018年2月6日午前11時頃)

陸上自衛隊のAH64D戦闘ヘリコプターが墜落し、消火活動の続く住宅(左)=5日午後8時16分、佐賀県神埼市

陸自AH64D戦闘ヘリ墜落のイメージ

 5日午後4時43分ごろ、佐賀県神埼市千代田町嘉納の住宅に、陸上自衛隊目達原駐屯地(神埼郡吉野ヶ里町)の第3対戦車ヘリコプター隊所属のAH64D戦闘ヘリコプターが墜落し、炎上した。現場で隊員1人の死亡が確認され、住宅の住人4人のうち小学5年の女児(11)が右膝を打撲するけがをして神埼市内の病院に搬送された。ヘリに搭乗していたもう1人の隊員の捜索が続いている。 

 神埼署や佐賀広域消防局によると、会社員川口貴士さん(35)方の木造2階建ての住宅と小屋を全焼し、隣接する川口さんの父親利文さん(67)方の木造平屋建てが一部焼けた。家にいた利文さんの妻(69)や近くの住民にけがはなく、周辺の千代田中部小学校や大立寺幼稚園などへの影響は確認されていない。

 防衛省によると、搭乗していた副操縦士の髙山啓希1等陸曹(26)が死亡し、機長で前方の操縦席にいた齊藤謙一2等陸佐(43)は行方が分かっていない。ヘリは目達原駐屯地で50飛行時間ごとの定期整備をした後に飛行試験をしていて、機首から墜落したとみられる。目達原から福岡県久留米市を通って朝倉市に向かうルートを予定し、午後4時36分に離陸し、7分後の同43分に墜落した。フライトレコーダー(飛行記録装置)は搭載されていた。

 小野寺五典防衛相は一般の住宅にヘリが墜落したことに関し「大変申し訳なく、重く受け止めている。改めておわびする」と謝罪した。安倍晋三首相は陸自のAH64D戦闘ヘリの同型機を全て飛行停止にするとともに、自衛隊ヘリ全機の整備点検徹底を指示した。

 墜落事故を受け、佐賀県は山口祥義知事をトップとする災害情報連絡室を設置して情報収集や連絡調整に当たっている。防衛省の大野敬太郎政務官は同日、現地に派遣された。副島良彦副知事は県庁で三貝哲九州防衛局長と面談する。

 県警は6日午後、髙山1等陸曹を司法解剖して死因を確かめる。県警によると、自衛隊が主導する形で警察や消防と3者で、業務上過失致死容疑や航空危険行為処罰法違反容疑で現場検証を行い、墜落事故の被害状況などを調べる。

 現場は目達原駐屯地から南西約4キロで、神埼市千代田支所の北東約400メートルの住宅地に位置している。(取材班)

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