講演をする富田学芸員(右)=佐賀市の佐賀商工ビル

 明治維新150年に合わせて、地域の歴史を見つめ直す研修会が1日、佐賀市の佐賀商工ビルであった。地域住民や公民館職員など約140人が参加。公益財団法人「鍋島報效会」の富田紘次主任学芸員が講演し、鍋島直正が重臣たちにかけた言葉から、直正の人柄や考え方をひもといた。

 「鍋島直正公と家臣たち」と題した講演では、佐賀藩の領地を色で塗り分けた地図を例に、三家や親類とよばれる重臣たちそれぞれが、領地を自治的に治めていた特徴があったと紹介した。

 直正が藩主5年目を迎えると、重臣たちとの距離の取り方や言葉のかけ方に変化があったと説明。「佐賀藩の国家の責務は、私と重臣にかかっている。知恵の及ばないところは助けてほしい。何でも遠慮なく言ってほしい」とする直正の言葉を紹介し、重臣と藩主が密にコミュニケーションをとっていこうとする方向性を打ち出していたと解説した。その上で富田学芸員は「直正公は幕末佐賀藩の象徴的な存在だったが、一人の力で動かしたわけではなく、藩をマネジメントする力に優れていて、重臣や民、農民などの活躍があった」と結んだ。

 このほか、地元にゆかりのある幕末維新期の偉人や偉業の継承に取り組む佐賀市立川上公民館の事例報告などもあった。

 研修会は、地域の歴史研究を盛り上げるきっかけにしようと市が主催した。

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