北内郭の北東から銅戈が出土した

酒造りの家

 今日は節分です。節分と言えば「豆まき」が恒例行事として盛んに行われますが、豆まきに登場する鬼のイメージは「角と虎(トラ)のパンツ」です。このスタイルは鬼が出入りすると言われる方角が北東で「鬼門」と呼ばれ、十二支の「丑(うし)」「寅(とら)」にあたるため、牛の角に虎の毛皮がくっついて、生まれたそうです。

 ところで、吉野ケ里の北内郭にも北東の位置に出土した遺物があるのをご存じでしょうか。吉野ケ里で最も大きい建物の主祭殿の北東には地鎮で使ったと思われる武器形祭器の中広形銅戈(どうか)が埋納されていました。吉野ケ里の弥生人に鬼門の知識があったかはわかりませんが、主祭殿を建てるための重要な儀式が行われたのではないでしょうか。

 北内郭と南内郭の間にある「中のムラ」には「酒造りの家」が設定されています。ここでは蒸した米を女性が噛(か)んで、発酵させる「口噛み酒」が造られていたと考えられています。それは北内郭で行われるさまざまな儀式で振る舞われたことでしょう。中のムラの竪穴住居は、目立った特徴がないので、見逃しがちですが、重要な役割を持った建物です。(吉野ケ里ガイド)

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