記者会見でJ1鳥栖のフィッカデンティ監督(左から2人目)らと写真に納まる伊藤(右端)=佐賀県鳥栖市

 12年間海外で育ち、英語やドイツ語を使いこなす。J1鳥栖に異色の19歳、MF伊藤遼哉(りょうや)が加入した。欧州の強豪クラブでユースを渡り歩き、デビューを日本で迎えるいわば“逆輸入”プロだ。

 東京都出身で幼稚園の時にサッカーを始めた。7歳の時、父親の都合でオーストラリアに渡り、2010年にサッカーでスカウトされて渡欧した。スイスやドイツのクラブの下部組織で攻撃的MFとして頭角を現し「25メートル離れていてもチャンスがあればゴールを狙う」。年代別の日本代表にも選ばれた。

 ただ、ドイツ2部リーグ、デュッセルドルフの下部組織で格上の相手と対戦した際「終盤に足が動かなくなった」と走力不足を実感。J1屈指の走力を誇る鳥栖の練習に昨年11月に参加し、フィッカデンティ監督からの誘いもあって入団した。

 12年から2年ほど所属したドイツの強豪バイエルン・ミュンヘンでは、トップチームの練習をほぼ毎日見た。リーグ戦、ドイツ・カップ、欧州チャンピオンズリーグの3冠を達成した12~13年シーズンで欧州最優秀選手に選ばれた元フランス代表のMFリベリは、選出から数日後には黙々とシュート練習をしていたと言う。「今の努力じゃ絶対にリベリみたいにはなれない」。世界のトップ選手が地道に努力する姿に大きな刺激を受けた。

 伊藤は「欧州で育って、また戻りたい気持ちはある。でもまずは日本で結果を残して成長してから。東京五輪にも出たい」と飛躍を誓った。(共同)

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