江口製陶所が新設した「えくぼとほくろ」ショップ。規格外品を安価で販売する=嬉野市の同製陶所

 肥前吉田焼(嬉野市)の6窯元は、製造過程で発生する規格外品を安価で一般消費者に提供する直販ショップを一斉に立ち上げた。気泡による微細なくぼみを「えくぼ」、原料の鉄分が焼成されてできる黒い点を「ほくろ」に例え、「えくぼとほくろ」と銘打った共同プロジェクト。各窯元で直接販売するほか、工場も開放して職人による手仕事の価値を伝え、産地のブランド力向上を目指す。

 6窯元は、「江口」「副千」「副正」「副武」「新日本」の各製陶所と「224porcelain(ポーセリン)」。江口製陶所と副千製陶所は、工場の一角を改修して展示スペースを設け、通常の半額程度で規格外品を販売している。

 製造現場の見学も無料で受け付け、職人が手作業で製品を作っている様子を間近で見られるようにした。

 規格外品は正規品と同じように使用できるが、取引先には販売できない。このため陶器市などで安く売ったり、不良品の専門店に販売したりするほか、廃棄されるものも多かったという。

 肥前吉田焼は産地として有田より古い歴史があるとされるものの、有田焼の一部として流通してきた経緯があり、知名度アップや集客の強化も課題になっている。

 江口製陶所の江口直人社長(55)は「同じ原料で同じように焼いても、規格外品は一定程度出てしまう。多くの人に足を運んでもらい、職人が一つ一つ手作りしていることを知ってもらえたら」と話す。

 直接販売と工場の見学は原則予約制。見学は無料。予約、問い合わせは肥前吉田焼窯元協同組合、電話0954(43)9411。

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