子どもが自ら学び、育つ場を作りたい

 

 今年4月、佐賀市水ヶ江の認定こども園「おへそこども園」敷地内にオープン予定の児童発達支援施設「おへそこどもスタジオ」。発達障害や自閉症、ダウン症などの子どもを対象とした発達教育スクールで、認定こども園との併設は珍しい試みです。園長の吉村直記さんに、設立と幼児教育に対する思いを聞きました。

 

■幼児教育の道へ

 幼少期から空手道を学んだ吉村さんは、大学でも教育学部で武道を専攻。教師を目指して学ぶうちに、幼児教育の重要性に気付きます。卒業後は保育コンサルティング会社に就職、全国の保育施設を回る中で、保育所の開設を考えている佐賀の企業の代表者と出会いました。「幼児教育について話をするうちに、『保育園を一緒に運営してみないか』と誘われたんです。若く経験もない自分に務まるか不安もありましたが、代表の『将来の佐賀を担う人材を育てたい』という思いに共感し、その申し出を受けることを決めました」。

 

子どもたちが元気に遊ぶこども園の園庭。敷地内に建設中の児童発達支援施設、学童保育施設とも園庭を共有する

■自ら育つ場を

 2011年に園児6人の小さな認可外保育所からスタートし、昨年4月には認定こども園「おへそこども園」を開設。「ままごと」や「絵本」といった目的別にエリアを分け園児が自由に学び遊べる「ゾーン保育」など、ユニークな教育法が注目を集めています。「近年『やりたいことがわからない』という若者が増えているように感じます。私は子どもたちを主体性、自主性を持ち、きちんと自身との対話ができる人間に育てたい。頭ごなしに押しつけるのではなく、子どもが自分で選択して仲間と学びあい、自ら育つための〝場〟を提供することが大人の役割だと考えています」。

 

■違いを認めあう社会に

 「おへそこどもスタジオ」は「おへそこども園」と園庭を共有し、子どもたちは障害の有無に関係なく交流します。そこにこの施設の意義があると吉村さんは考えます。「人間は一人一人違って当たり前で、だからこそ面白い。お互いの個性を尊重し、違いを認めあった上で協調する。国際理解にもつながるこの考えを、ぜひ子どもたちに学んでほしいですね」。幼児教育の可能性を信じて、挑戦はこれからも続きます。

 

profile 吉村 直記

よしむら・なおき■1985年、佐賀市生まれ。日本体育大学卒業後、保育コンサルティング会社を経て2011年に「おへそ保育園」、17年に「おへそこども園」「おへそ学道場」を設立。

 

「おへそこどもスタジオ」平成30年度 入園説明会

会場/おへそこども園2階

日程/1月20日(土) 、2月17日(土) 11:00~12:30

問/おへそこども園 ☎ 0952-37-0033

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