地元住民たちも協力して移植された桜=佐賀市富士町の神水川パークゴルフ場

 JR佐世保線の複線化に伴い、伐採される予定だった佐賀県武雄市北方町の桜並木が佐賀市富士町の神水川パークゴルフ場周辺に移植された。ライオンズクラブ国際協会337-C地区(佐賀・長崎)のメンバーが、手塩にかけて育ててきた地元住民の思いをつなげようと、桜185本の移植に尽力。移植したメンバー約200人や北方町の住民たちは、新天地での開花を楽しみにしている。

 桜並木は北方町の住民たちがまちづくり推進協議会内に桜トンネル実行委員会を設け、2007年から4年がかりで植えた。六角川から佐世保線までの約300メートルで、年2回の草刈りや施肥など地域ぐるみで世話をしてきた。JRの複線化に伴って伐採が決まったが、昨年7月にも住民たちは「きれいにしてお別れをしよう」と草刈りをするなど最後まで愛情を注いだ。

 ライオンズクラブのメンバーは伐採されることを新聞報道などで知り、クラブ創設100周年記念事業の一環として移植の実現に取り組み、パークゴルフ場を管理する佐賀市と国交省の了承を得た。桜は今月19日から23日にかけて、北方町から運搬。佐賀市北建設業組合や佐賀北部地区の造園業者、地元の自治会なども協力して植え直した。

 最後の桜の木をトラックに積み込んだ日は、北方町の住民ら20人が見送った。桜トンネル実行委の宮原博泰代表は「地域で大切に育ててきた桜だったので、いい所に移植できてよかった。みんな喜んでいる」と感謝した。武雄市にも残そうと、競輪場や町の公民館にも数本移植した。

 ライオンズクラブ創設100周年記念事業委員会の飯笹輝美事務局長は「北方町の人たちの思いを引き継いで移植できた。観光の名所として育ってほしい」と春を心待ちにする。

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