県庁1階にあるさが移住サポートデスク=佐賀市

 佐賀県内への移住者が増えている。“地の利”がある福岡都市圏をメインターゲットに広報などを実施し、本年度は昨年10月末時点で既に前年度並みの365人に上る。子育て環境や自然の魅力に加え、「人の温かさ」が決め手になるケースもあるという。県は新たに移住後の支援も展開する。

 県や市町の支援策を受けて移住してきた人は、県が力を入れ始めた2015年度が253人、16年度367人に上る。本年度も10月末までに365人に達し、増加傾向が続いている。市町別では佐賀市115人、基山町68人、みやき町43人と福岡県境に近い市町が上位を占める。移住を体験できる住宅があり、地域おこし協力隊員が積極的に情報発信している有田町も31人となっている。

 移住前の居住地は、福岡県が200人で半数を超え、次いで長崎県57人、関東圏34人など。世帯主の年齢別では、30代が110人で最も多く、20代57人、40代44人で、20、30代が7割以上を占めた。

 県は移住促進施策を担う「室」を設置し、県庁と東京に常設、福岡には週1回の相談窓口を設けている。ターゲットの福岡ではテレビ番組を放送するほか、子育て世代を呼び込むため、私立幼稚園にフリーペーパーを配っている。

 県移住支援室は「福岡都市圏に近く通勤や通学が可能なことが大きなプラス材料になっている」と分析、「イラストやウェブなどの技術がありどこでも仕事ができる人や、単身の30代女性が増えている」と最近の傾向を挙げる。

 大野城市で会社を経営する菊池智文さん(35)は昨年11月、妻の実家があり通勤圏内でもある基山町に家族4人で移住し、カフェを営む。「通りであいさつを交わしたり会話したりして、地元の人も温かく若手を歓迎してくれる」と魅力を語る。地価が比較的安いことにも触れ「家にお金をかけることができ、自分好みの豊かなオフを過ごすことができる」と佐賀での暮らしを楽しむ。

 県は昨年10月以降、移住者の相談役になる地域移住サポーターを14人2団体に委嘱し、トラブル防止や不安解消、佐賀の暮らしの情報発信に取り組む。3月には移住者獲得に向けた体験ツアーも予定し、支援室は「自然の中でのびのびと子育てできる環境など、市町とも連携してさらに魅力を伝えていきたい」と意欲を示す。

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