当事者の人権を守る活動について語った佐賀県聴覚障害者協会の中村稔理事長=佐賀市の東与賀文化ホールふれあい館

 聴覚障害者の人権について考える講演と映画上映会(佐賀市、市社会人権・同和教育推進協議会主催)が27日、同市の東与賀文化ホールで開かれた。地元住民ら約460人が、当事者が抱える困難さ、社会が解決すべき課題について理解を深めた。

 佐賀県聴覚障害者協会の中村稔理事長(59)は、明治期に定められた法令が聴覚障害者の社会進出を阻んできた問題を指摘。試験に合格しても、聞こえないことを理由に薬剤師などの資格が与えられない制度を改める署名活動に1998年から取り組んだ。音声だけの避難警報が当事者には伝わらない課題も指摘した。

 中村さんは建設会社に30年間勤務した経験があり「仕事に不可欠な自動車免許が取れるようになり、職業選択の幅が広がったのは先輩方の運動のおかげ。子どもが夢を持てる社会になるよう頑張りたい」と手話で訴えた。

 映画は、クラスで孤立した少年たちと聴覚障害の少女がいじめと向き合い、悩みながら互いを理解し合うアニメ映画「聲(こえ)の形」が上映された。

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