消火や2階からの負傷者救出などの訓練があった旧三菱合資会社唐津支店本館=唐津市海岸通

消火や2階からの負傷者救出などの訓練があった旧三菱合資会社唐津支店本館=唐津市海岸通

■「もしも」に備え 旧三菱合資会社唐津支店本館

 文化財防火デーの26日、唐津市海岸通にある県重要文化財「旧三菱合資会社唐津支店本館」で消防訓練が開かれた。唐津消防署員や地元消防団員ら約50人が参加し、「もしも」の時に備えた。

 同館は明治建築界を代表する唐津出身の曽禰達蔵が建築顧問で関わった。市歴史民俗資料館として使用され、老朽化で2003年から休館になっている。訓練は建物東側でのたき火が強風にあおられ、敷地内の立ち木に飛び火し、建物に延焼。館内で1人が逃げ遅れたとの設定であった。

 痛みが激しく、建物への直接的な放水は控えた。はしご車も登場し、近くの園児たちが声援を送った。管理人として世話する近所の西元一重さん(67)は「館内に火の気はないが、近くに船だまりがあり、外部からも人が来る。以前に周辺の木が燃えたこともあり、訓練を通じて皆さんの目がここに届くと安心できる」と語った。

 

■消防の連携確認 武雄温泉楼門・新館

 国重要文化財の武雄市の武雄温泉楼門と新館一帯で26日、火災防御訓練があった。消防署員や団員、近くの旅館関係者ら約200人が、火災発生時に文化財を守る対応を確認した。

 訓練は温泉に隣接する宿泊施設から出火したという想定。消防車やはしご車が次々に駆けつけ、延焼を防ぐために建物や周辺の山林など放水した。消防団は消火栓にホースをつなぎ、手順を確かめた。周辺の旅館も管内の消火栓を使った消火活動などを行った。

 訓練は小学生や保育園児ら約200人が見守った。風向きが変わり霧状の放水がかかって“避難”するなど、消火現場の臨場感も味わった。古賀博吉武雄消防署長は「ポンプ中継やホース延長など消防署と消防団の連携が確認できた。訓練を機に住民のみなさんも防災意識を高めて」と呼び掛けた。

文化財防火デー 1949(昭和24)年1月26日に法隆寺金堂が炎上し、壁画が焼損したことを教訓に定められ、全国的に文化財防火運動を展開している。

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