アオキ

 アオキは山野で見られる日本原産の木です。光沢のある大きな葉が冬景色を彩ります。常緑で耐寒性があり、日陰でも育つため植え付ける場所を選ばない木として親しまれています。

 “青い樹”という名が示すように、葉っぱだけでなく枝も緑色。春には雄株、雌株ともに赤紫色の小さな花を咲かせ、その後、雌株に緑色の実を結び、熟すとあでやかな赤色に。葉は家畜の飼料や民間薬として火傷やあかぎれ、凍傷などに利用されてきました。葉の苦味が胃腸の運動や分泌を促すため、配合した薬には食欲不振や消化不良を和らげる効果があります。

 この木がヨーロッパに渡ったのは江戸時代。アオキの美しさに魅せられた英国人が本国へ持ち帰ったという話です。今の時季、山中では深紅色のアオキの実が目立ちます。異国の者の心をも奪った美しさです。(中冨記念くすり博物館)

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