運転士が不足している佐賀市営バス=佐賀市交通局

 運転士不足を解消するため、佐賀市営バスが昨年7月にスタートした免許取得費助成制度の利用が1人にとどまっている。1月までに3人の応募があったものの、2人は別の就職先が決まるなどして辞退した。現在は必要人員に対し、8人が不足している状態。運賃収入に改善の兆しが出ている一方で、運転士不足が深刻化している。

 市交通局総務課によると、8月に1人、12月に1人、1月に1人の応募があった。全員に補助制度の利用を認めたが2人は辞退した。1月に応募した佐賀市出身の40代男性は、仕事の都合で4月から免許取得のため教習所通いを始める。実際に嘱託職員の運転士として働き始めるのは7月ごろになる見通し。

 助成制度は、大型自動車第二種運転免許取得にかかる費用を補助する。補助額は最大約49万円で、自動車学校によっては免許取得費の全額を補える。教習所に通う期間は日々雇用(アルバイト)として雇い、免許取得後に嘱託職員として採用する。

 大型二種免許取得者は、高齢化が進んでいる。取得の負担を軽減することで、若年層の免許取得者を増やす狙いがある。当初は、嘱託職員で採用後、3年間計6回の賞与に上乗せして助成額を支給する仕組みだった。負担感を軽減しようと、3年間毎月の給料に上乗せする仕様に変更した。

 市営バスは現在、必要人員97人に対し、89人で運行している。「離職者分を採用でカバーしている状況」(担当者)で、必要人員を確保できる見通しは立っていない。一方、市営バスの運賃収入は好転がみられ、交通系ICカード「ニモカ」を導入した昨年4~9月は、前年同期比6・3%増(1577万円増)の2億6600万円だった。

 市交通局総務課は「本数や路線の維持は、公営の公共交通機関として使命と言える。運転士不足は業界全体の課題となっていて、この制度をもっと広く知ってもらい、利用を促したい」としている。新年度以降も制度は継続する。

このエントリーをはてなブックマークに追加