来場を呼び掛けるシネマ嬉野の木原靖弘さん

昨年10月に開いた「人生フルーツ」上映会=嬉野市の嬉野交流センター

 嬉野市で1999年に発足し、約2年で活動を休止していた団体「シネマ嬉野」が昨年3月に16年ぶりに復活し、穏やかな味わいのドキュメンタリー作品で、町に映画の火をともしている。再開から間もなく1年。復活から3回目を数える上映会は嬉野交流センター(同市)で2月18日午後2時と6時から、通信制中学が舞台のドキュメンタリー映画「まなぶ」を上映する。

 代表の木原靖弘さん(59)は21歳の頃に武雄市文化会館で映画「神々の深き欲望」(今村昌平監督)を見て「人生に影響を及ぼすほど衝撃を受け、映画館に通い詰めるようになった」という。その作品との出合いが武雄だったこともあり「地域でもできる。この町で映画と出合う機会をつくりたい」と、嬉野交流センターの開設を機にシネマ嬉野を立ち上げた。

 しかし16ミリフィルムのレンタル料や映写技師の人件費などで費用がかさみ、発足から約2年で休止を余儀なくされた。

 再開を後押ししたのはデジタル上映の普及で、以前より手軽に上映会を催せるようになったことだ。昨年3月は大阪府西成区の児童館を舞台にした「さとにきたらええやん」、10月には丁寧に日々を生きる老夫婦の映画「人生フルーツ」を上映しほぼ満席に。どちらもドキュメンタリー映画で、木原さんは「ここ数年ドキュメンタリーの良作が多い。見る機会が少ない映画こそ積極的に上映したい」と話す。

 今後予定している3作品もドキュメンタリー。2月の「まなぶ」は、戦後の混乱で義務教育を受けられなかった高齢者らが通信制中学で学ぶ喜びを満喫する様子を描く。「学ぶことで世界が広がる、その経験の豊かさをかみしめられる作品」と木原さん。

 3月には地元嬉野で撮影された子ども映画プロジェクトの作品、4月は岩手県陸前高田市で震災の記憶を外国語でつづる男性を追った「息の跡」と続く。

 2月18日は1回目上映と2回目の間に嬉野紅茶を振る舞い、映画の感想を語り合うという。入場料は千円。問い合わせは木原さん、電話090(4995)1345まで。

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