熊本地震の経験を話す熊本県益城町立広安西小学校の井手文雄校長=佐賀市文化会館

 防災教育をテーマにした講演会と実践報告会が25日、佐賀市文化会館であった。児童約20人が今も仮設住宅から通学している熊本県益城町立広安西小学校の井手文雄校長(60)が、2016年4月の熊本地震を振り返り、学校が避難所になった場合の大切な観点として、命を守ることに加え「安心感の醸成や寄り添う姿勢」を強調した。

 広安西小には最も多いときで800人が体育館などに避難した。闘病中など配慮が必要な家族が訪れるたび、特別支援学級などを開放して対応を重ねた。

 身を寄せた人たちも、受け入れる側も精神的に厳しい状況に置かれることから、「笑顔で次の日につなぐ方法を考えた」という。教師に「交通大臣」「サロン大臣」といった役職を与え、少しでも笑顔で活動できるような環境づくりをしたほか、避難所の巡回を心掛け、困り事が話しやすくなるように、顔が見える関係づくりに努めた。

 リーダーの姿勢については、職員のチームワークで難局を乗り越えてきた経験から「部下職員の行動は追認し、積極的に評価する姿勢も重要」と指摘した。

 佐賀県教育委員会などが主催し教職員ら460人が参加した。

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