船屋地区の発掘調査で見つかったくい。規則的に並び、建物規模が判明した=佐賀市の三重津海軍所跡

 佐賀市教育委員会は24日、世界文化遺産「三重津海軍所跡」(佐賀市諸富、川副町)で発見していた大型建物跡の規模が判明したと発表した。見つかったくいの配置から、長さ約52メートル、幅約12メートルの建物と推計した。1850年代の幕末期に描かれた計画絵図に材木小屋が記されており、造船で使う材木を保管した建物である可能性が高いとみている。

 2016年度の発掘調査から継続し、昨年11月から船屋地区と呼ばれるエリアを調査した。ドライドック(乾船渠(かんせんきょ))遺構から北東約300メートルに位置する。13カ所のくいを新たに見つけ、2年間で計30カ所を確認した。軟弱地盤に対応するため、建物の基礎部分をくいで強化したとみられる。

 くいは規則的に並んでいる。未発掘の場所にもくいが埋まっていると考えられ、最大75カ所に存在すると想定し、建物の規模を計算した。計画絵図とおおむね合致するという。

 今後は、文献資料や土木、建築分野からの検討を加え、建物の用途や基礎工法、上屋の構造などを調べる。くいの年代測定はできておらず、測定方法も検討する。

 市文化振興課は、軟弱地盤での建物建設や土地造成の実態を知る上で重要な遺構と評価し、「史跡整備を進める上で重要な成果。年代測定や建物用途の解明を進めたい」としている。

 27日午前9時から1時間ごとに計3回、現地説明会を開く。2月12日午後1時半には、小学生以上を対象に発掘体験会を実施する。問い合わせは市文化振興課、電話0952(40)7368。

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