予期せぬ妊娠に悩む女性の出産を匿名で受け入れ、生まれた子が成長後に出自を知ることができる「内密出産」制度について、導入を検討している熊本市の慈恵病院は23日、制度に関する勉強会を院内で開いた。千葉経済大短期大学部の柏木恭典准教授(教育学)は「病院単独では(運用は)難しく国の関与が必要ではないか」と指摘した。

 柏木准教授が、内密出産を法制度化しているドイツの事例を紹介。妊婦は個人情報を相談員のみに明かし、医療機関では仮名を使うという。柏木准教授は「中央官庁が情報管理に関与し厳密に守られている。出生届や戸籍の手続き上、関連する民法などの修正も課題だ」と述べた。内密出産では現行法上、生まれた子が無戸籍になる恐れがあるとされる。

 慈恵病院は女性が妊娠を明かせないまま自宅などで出産することを防ぎ、母子の命の安全を守りつつ子の「出自を知る権利」を保障する策として、内密出産制度導入を検討している。

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